所在と住居表示の町名が異なる場合の所有権移転登記
所在と住居表示の町名が異なる場合の所有権移転登記
今回のケース
謄本上で所在A町の底地に建っている建物が、住宅地図上・市の住居表示ではB町となっていた
- 物件の所在:新潟市A町 ●建物の住居表示:新潟市B町
移転登記をするにはどうしたら良いのでしょうか?
そもそも
「住居表示」とは
住居(建物)に対して振り分けられた番号のことです。
宅配便や郵便物の送付先として普段の生活で使われている馴染みのある一般的に住所と呼ばれているものが、この「住居表示」になります。
番号の付与に関しては、住居表示に関する法律にもとづき、市町村で建物の玄関の位置を確認し、住居表示を割り振ります。
また、住居表示は市街地で多く用いられていて、新潟市では市街化区域のみ住居表示の施行があり、市街化調整区域では地番=住所となっています。
市街化区域で家を新築した際は「建築物の新築等届出書」を自治体へ申請し、住居表示が割り振られます。
市街化調整区域で家を新築した場合は住居表示実施区域でない為「建築物の新築等届出書」を提出する必要はありません。
今回の物件は住居表示実施地域だった為、土地の地番=住所(住居表示)とはならないものの、
住居表示として
【土地の所在】□町〇番地〇 → 【住居表示】□町〇丁目〇番〇号
の〇丁目からの番号が振られるだけで町名が変わることはありません。
一般的にA町の土地に建っている建物の住所(住居表示)がB町というのはおかしな話ですよね。
このままでは該当物件のA町の土地の上に建っている建物に居住するが、住居表示(住所)はB町となってしまいます。
そこでまず法務局に物件の所在を確認しましたが、所在はA町で間違いないとの回答でした。
所在が正しいとなると、住居表示(住所)をA町に変更して移転登記すれば良いのでしょうか?
このまま申請して登記として問題なくとも他に不都合は生じないのでしょうか?
疑問点をまとめると、、、
①住居表示(住所)を所在に合わせA町と変更する場合
市がB町と認識している建物へ引越しする際、新住所をA町と届出し住民票異動することは可能なのか?
②土地の所在:A町、建物の住居表示:B町のまま生活するにあたり支障、不便が生じるのか?
③登記に添付する住宅用家屋証明書の作成方法
(所在と住居表示が違う申請書を作成して自己居住用という証明は可能か?)
①ですが
行政の担当者より
そもそも住民票は移り住む先の住所(住居表示)が存在していれば
いちいち建物と照合して確認しないとのことでした。
誰でも申請すれば実際に居住する先でなくても住民票を移せることになるのというのが実状のようです。(市町村により仕組みは違うかもしれません。)
②ですが
物件の所在に合わせて住居表示もA町とした場合、登記以外の面で生活に支障が起きる可能性があります。
今回のケースでは地図上の表記もB町だった為、一般的には物件該当地域はB町として認識されており、
市の方より調べていただくと該当物件の周りの建物に居住されている方も住居表示はB町になっているとのことでした。
その為自治会等、地域活動の中で隣接している周りの世帯とは自分だけ別となり不便に感じる可能性が考えられます。
また、郵便局でも隣接の建物と住所(住居表示)が異なるため何かしら届出、説明が必要となる可能性があります。
③ですが
今回は自己居住用での購入の為、登録免許税を減税とするのに住宅用家屋証明書の添付が必要でした。
通常通り住宅用家屋証明書を作成すると
申請書の内容が 所在:A町、住居表示B町となる為、その申請書1枚では自己居住用として購入したとみなされず
解決方法として
今回は「所在 A町 住所B町 ですが同一人物で間違いございません」という上申書を追加で作成し、
買主に署名、捺印いただくという形で無事住宅用家屋証明書を発行していただけました。
今回は上記を考慮した買主の意向も確認し
A町の土地上にある家を購入しそこに住むのに住所(住居表示)はB町となってしまうが問題ない
とのことで所在、住居表示別町名で申請し、無事登記が完了いたしました。
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