根抵当権の仮登記抹消

【根抵当権の仮登記抹消】

今回の事例:

自宅2筆1棟の売却を考えており謄本を取得したところ、乙区に(根)抵当権設定仮登記がついていた。すでに債務は完済済みである。

 

登記添付書類は、(根)抵当権抹消登記と同様

・解除証書などの登記原因証明情報(今回は完済済みであり、原因は解除)

・義務者の登記識別情報または登記済証

・権利者、義務者の委任状

が必要となります。

 

また今回は根抵当権設定仮登記でしたので、共同担保について根抵当権設定とちがう点があります。

 

【根抵当権の共同担保の考え方について】※1

共同根抵当権・・・設定と同時に共同担保の定めを登記することにより初めて根抵当権となるもの

登記(本登記)が効力要件となる為、共同根抵当権設定仮登記には共同担保が認められていない。

つまり根抵当権の仮登記を本登記にする際に初めて共同担保となります。

今回は仮登記のまま債務を完済し、解除により抹消登記申請となりましたので

申請書は下記の通りとなりました。

 

 

 

※1→仮登記設定の際、共担とできない為2筆1棟それそれ単独で設定されており、受付番号がちがうことに注意

 

ではそもそもなぜ設定の際、抵当権設定登記でなく、仮登記とするのか?についてですが・・・

 

仮登記でも順位保全することが出来る

後順位の抵当権者がいた場合でも、本登記すれば優先的に差押えできる

 

登録免許税が安くなるメリット

(根)抵当権設定 通常、債権額×1000分の4のところ

(根)抵当権設定仮登記 であれば物件1個につき1,000円となりますので

大きく登記費用が抑えられることとなります。

その為あえて抵当権設定の本登記をせずに仮登記にしておくというケースもあるようです。

 

不動産登記についてお困りのこと、気になること等ございましたら、ぜひ司法書士法人トラストへお申し付けください!