旧住所でも住宅用家屋証明書は取得できる?

先日、購入する不動産の住所へ住所移転をする前に「住宅用家屋証明書」を取得して減税措置を受けることができないか、というお問い合わせをいただきました。

 

住宅用家屋証明書とは、申請時に添付することで登録免許税の減税を受けることができるものです。住宅ローン減税の申請にも必要です。

改めて、その取得要件をお伝えします。

①昭和57年1月1日以降に新築または取得された家屋であること。

②個人が自己の居住の用に供する家屋であること。

③当該家屋の床面積が50㎡であること。

④区分建物については、耐火建築物、準耐火建築物、又は一団の土地に集団的に建設された家屋で準耐火建築物に準じる耐火性能を有するものとして国土交通大臣の定める基準に適合するものであること。

⑤所有権移転で家屋を取得する場合、その原因は「売買」または「競落」であること。

 

つまり、②を満たすためには購入した不動産に住所を移し、これは自分が住むための物件です!と証明する必要があります。

なので、弊所では登記の必要書類をご用意いただく際、住宅用家屋証明書の取得が必要なお客様には新住所での住民票や印鑑登録証明書をご案内しております。

(※新住所…購入される物件の住所  旧住所…現在お住まいの住所)

 

ですが、なかなか不動産の取得と同時に住所を移すことができないこともあると思います。

例えば、物件の購入後引っ越し前にすぐ住所を移すと子供の保育園を退園しなければならなくなる場合や、リフォーム工事が完了せず引っ越しが後になる場合など。🏠

このような場合、住宅用家屋証明書による減税措置は受けられないのでしょうか。

 

結論としては、このような場合でも減税措置を受けることができます

住宅用家屋証明書を取得する際に、「住宅用家屋証明申立書」という書類を添付して申請すれば、旧住所でも取得が可能となります。

 

このように、証明を受けたい家屋を明示して、入居予定日、現在の家屋の処分方法や旧住所で証明を受ける理由を申請することで住宅用家屋証明書を取得することが可能となります。

 

ですが、お住まいの市町村により旧住所で住宅用家屋証明書を取得する際の根拠に関し、可否が分かれる場合がございます。

ダンスをする幼稚園児のイラスト

先日お問い合わせいただいたお客様は「現在子供が通っている保育園は両親のどちらかがその市に住所があれば良いが、両親とも移した場合退園しなければならなくなるため」という理由でした。弊所より該当市に確認を取ったところ、その理由であれば住宅用家屋証明書をお出しできます!とのことでした。

 

 

ちなみに、住宅用家屋証明書を取得する際に新住所に移して登記した場合と旧住所で申立てを上げて登記した場合、登記の流れにはどのような違いがあるのでしょうか。

 

①新住所での登記申請

・登記申請前に住所移転を済ませておく

・物件を購入(注文住宅のお引き渡し)して登記申請時には新住所での登記をする

🌷建物分の登録免許税については減税が適用され、移転:(建物の評価額)×3/1000 保存:(建物の評価額)×1.5/1000または1/1000に!

→その後、特段必要なお手続きはありません。

 

②旧住所での登記申請

・登記申請時には旧住所での登記をする

🌷住宅用家屋証明申立書の添付により、登録免許税は減税可

→新住所へ引っ越し後、住所変更登記をする(土地建物1筆1棟の場合、登録免許税は1,000円×2=2,000円)

→お借入れがある場合、抵当権の債務者の住所変更(抵当権変更登記)も必要になることもございます。(登録免許税は1,000円×2=2,000円)

※金融機関によっては債務者の住所変更をするか否かを、所有者の意思に一任している場合もございます。

 

①と②、どちらを選択したとしても、家屋を取得した際の登録免許税は変わらず、住所移転後に再び登記申請のお手続きが必要か否かの違いになります。

住宅用家屋証明書による減税措置を受けたいが、すぐに住所移転することは難しい。

そのような場合でも対策できる場合がございます。もし気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください🌸